木村きこり先生の描く漫画「統合失調症日記」。
今回は3話のネタバレを書いていきます!
統合失調症日記 3話のあらすじ
美大合格を目指し、日々勉強していた木村きこりさん。
高校3年生のある日、幻覚、幻聴が現れ、彼女を苦しめます。
そんな彼女の病名は「統合失調症」。
彼女が悩まされた症状が、幻聴でした。
野太い男の声、甲高い女の声、小さな子供の声。
カフェでコーヒーを頼むとき、
仕事をしているとき、
寝ようとするとき、
他人には聞こえない声が、
彼女には聞こえるのです。
友人に伝えても、
「それは木村さんが思っていることなのでは」
とか、
「気持ちが強ければ大丈夫」など、
当事者でないから言えるようなことばかり言われます。
投薬は木村さんにとって、
幻聴を幻聴だと自覚するためのものでした。
周りに迷惑をかけることもありますが、
幻聴とうまく付き合っていく木村さんなのでした。
統合失調症日記 3話 ネタバレ
前回のお話は、木村さんの幻聴についてのお話でした。
幻聴の基本的な症状、主に聞こえる3人の声。
今回は、その幻聴をさらに深堀りしていくようなお話です。
なかなかに衝撃的な内容です。
幻聴→幻聴→幻聴
たまに、街ではこんな人たちがいます。
ひとりで大声で叫んでいる人や、
一人でケンカを始めるような人たち…。
木村さんは「その人たちは統合失調症だ」と言います。
(全員がそうではないですが)
なぜかというと、木村さん自身がそうだったから。
ひとりでケンカをしている人は、危ない感じがします。
しかし、彼らも好きでケンカしているのではなく、病気で苦しんでいるのです。
色々考えさせられる場面から、第3話は始まります…。
買い物中の出来事
木村さんはある日、ショッピングにいきました。
久々におしゃれをして、化粧もして、ルンルン気分で街を歩く木村さん。
普段の服装とは違い、肌も露出させ、綺麗目な服でまとめています。
そんな時にいつもの幻覚の中で「彼」は現れて、こう言います。
「(何気取ってんだブス!!)」
それに対し木村さんは答えます。
「きたな!」
「少しぐらい気分よく歩いたっていいでしょっ」
しかし、「彼」は続けて言います。
「(ただでさえ人前に出れる顔じゃねぇのに)」
「(化粧品塗りたくってるブスほど見苦しいものはないぜ)」
「(周り見てみろ。みんなそう思ってるはずさ)」
そんな風に、幻覚に馬鹿にされてしまう木村さん。
さらにここで、被害妄想も加わり、より症状が悪化します。
なんと、周りの人たちまでもが、悪口を言っているように見えるのです。
「(ほら見てみろよ)」
「(うわダサ)」
木村さんは驚き、疑心暗鬼となるのです。
「あの人たちが悪口を!!」
「コッチも!」
「コッチの人も!?」
もちろん、これも幻聴なのですが、目の前の人々の声が聞こえるような感覚になってしまうのです。
「(キモチ悪い 近づいたら呪われそう ケバイなー)」
「(みっともないねぇ バケモノ)」
こんなことばかり聞こえるので、その場から逃げ出そうとすると
「(おい逃げたぞ ナルシストはプライドが高くてみじめだ)」
と、追い打ちをしてきます。
さらには草木までも馬鹿にされている幻聴が聞こえます。
「(ここにいるぞー 悔しかったらかかってこい バーカ)」
馬鹿にされ続ける木村さん。
そして、ついにはブチ切れていまい、
「それなら殺ってやるよー!!!」
と傘をぶん回し始めます。
この姿こそが、はたから見ると「1人でケンカをする」という状態です。
「(コッチだよ コッチコッチ)」
「ここかっ」「そこかっ」「うおおおお!!」
「いるならでてこいコノヤロー!!」
この1人で戦っている状態のことを{スーパー幻聴モード突入}と木村さんは表現しています。
幻聴が幻聴を呼び、暴走してしまうという状態です。
しかし、突然雨が降ってたところで、ふと我に返ります。
「こんな時に雨!?」
「って傘持ってたんだラッキー」
「でも、壊れちゃってるー!?」
「振り回したせいだー!!」
その時、自分で傘を壊したことを思い出して、こう振り返ります。
「何やってるんだろう 自分・・・」
この時の虚しさは想像できません。
何かのきっかけで正常に戻るようですが、きっかけがなかったらいつまでもスーパー幻聴モードのままなのでしょうか…?
いつも以上に声を荒げ、あちこち走り回り、動き回るのは体力も使うでしょう。
幻聴への対処方法(音楽を聴く)
そんなこともあって、それ以降は、木村さんは道を歩くとき、音楽で幻聴を紛らわせるようになりました。
彼女の好みの曲は、クラシックやアニメのサウンドトラックです。
「自分の好みの音楽を見つけるのはとても楽しい」、と木村さんは語っています。
発症したばかりの時は、「人の声」がダメだったそうです。
しかし、木村さんは、歌を聴くことで軽減するようになったのです。
ただ、「周りの人が自分を馬鹿にしている」、という自意識過剰の被害妄想はなかなか治らないようです。
ですが、他人との距離をとりつつ、自分の感情をコントロールしていく木村さんなのでした。
統合失調症日記 3話の感想
幻聴があるだけでも苦しいはずなのに、さらに被害妄想が加わり、余計に心が疲れてしまっているような印象を受けました。
街中で見かける、危ない人に見える人達は、それこそ全員ではないでしょうが、何か病気をお持ちなのでしょうか…。
今回のお話を通じて、統合失調症という病気に苦しむ人たちの苦しみを、少しでも感じてほしいなと個人的に思いました。
こちらの一方的な感情だけで、軽蔑したりしないようにしましょう。
「相互理解」が大切だと痛感します。自分には出来るとは言えませんが…。
まとめ
「統合失調症日記」3話のネタバレについて紹介しました。
次回は4話をネタバレしていきます!
統合失調症日記⇒4話ネタバレ