すぐ泣く女に機関銃 3話~6話(最終話)ネタバレ!【気になるラストと試し読み!】

すぐ泣く女に機関銃

和田依子(わだよりこ)先生の描く漫画「すぐ泣く女に機関銃」

今回は第3話~6話(最終話)までネタバレ紹介していきます!

 

すぐ泣く女に機関銃⇒ 1話ネタバレはコチラ

すぐ泣く女に機関銃 3話 ネタバレ

前回、杏は彼氏の哲からこう言われました。

「お前ってホント、人の事褒めないよな」と。

 

普段言われないような、辛らつな言葉に杏はショックを受けました。

しかし、杏はその言葉の意味を深く考えないようにして、これまで通り振舞うことにしました。

 

しかし、哲の様子は、それ以来から、どこかよそよそしいものになりました。

さらに、杏は会社でもあまり上手くいかなくなっていき、自分が評価されていない事にフラストレーションを感じるようになっていきます。

その一方で、後輩の小津の方がもてはやされていました。

 

特に、小津は「作曲」が趣味で、夢を持っているところが、周囲から高い評価を受けていました。。

なので、同僚ばかりか、上司も小津に好感を持っていました。

 

そんな才能のある小津に対して、杏は、嫉妬の炎を燃やすのです。

その為、杏は小津に対して、イヤミを言ったり、単調でつまらない仕事を振ったりするようになります。

 

そんなある時、小津が仕事で大きな発注ミスをして、上司から呼び出されるという事態が起きました。

しかし、小津はあまり怒られず、逆に杏の方が叱咤を受けてしまいました。

 

というのも、小津に仕事を振ったのが、他でもない杏だったからです。

杏は、小津のせいで自分が怒られていると思うと、余計に悔しくなり、トイレで一人すすり泣きました。

 

すると、小津が1人で杏の元に寄ってきて、深々と頭を下げました。

それを見た杏は、小津に対して、今までの鬱憤をぶちまけようとしました。

 

ところが、口から出たのは、小津を純粋に「羨む気持ち」だったのです…!

 

すぐ泣く女に機関銃 4話 ネタバレ

今まで杏は、才能のある小津とは、まったく違う人生を送ってきました。

子供の頃から得意なことや、好きな事がなかったのです。

 

夢中になれる事もなく、つまらない日々を過ごしてきたのです。

そんな反動からか、大人になってから仕事だけは頑張って打ち込みました。

 

ところが、今回の発注ミスの件で、杏はボロボロになり、さらには上司達からの陰口も聞いてしまうのです。

上司たちは、今までの杏の頑張りを否定し、そればかりか「出来る女ぶっている」などと、ネタにされていたのです。

 

それを聞いた杏は、いたたまれなくなり、逃げるように会社から早退しました。

その様子を見た小津が心配するほど、杏は追い詰められてしまったのです。

 

それから杏は1人でマンションの玄関に佇んで、哲の帰りを待ちます。

杏にとっては、唯一人並みに出来るのが「恋愛」だけなので、もう残ったのは彼氏の哲しかありえないのです。

 

そして帰って来た哲に対し、すがるように「結婚しようよぉ」と、にじり寄ります。

哲はただ事でない様子の杏に、戸惑いながら、「ちょっと…考えさせて…」と部屋に戻ると、頭を抱えます。

 

「そうだな…付き合って8年は、長いよな…」

「俺にも責任、あるよな…」

 

その日、哲はハッキリとした答えを言いませんでした。

しかし、杏はようやく「結婚したい」と打ち明けられたことで、プロポーズが成功したと思い込みました。

 

なので、次の日杏はどこか幸せそうで虚ろな顔をしながら出社しました。

これで、結婚すれば、このつまらない会社から、ようやく脱出できる…。

 

そう思うと会社の中が急にバカバカしくなり、杏は昼休みを抜けて、哲に会いに行くことにしました。

哲の勤める会社は、歩いて15分くらいの場所にあるので、少し会うくらいなら大丈夫なのです。

 

ところが、杏が歩いていると、なんと哲が、よその女性と手をつないでいるところを目撃しまったのです!

驚いた杏は、すぐに哲に駆け寄っていきます。

 

どうやら、その女性は、哲の上司のようで、すでに親しい間柄になっているようでした。

上司は気まずそうに言い訳をしますが、哲はキッパリ言いました。

 

「俺はこの人を好きになった。」

「だから杏、別れてくれ。」

 

もう、哲の心はすでに決まっていました。

哲は今までの杏の優しさを否定し、「杏はただ、自分をよく見せているに過ぎない」と言い放ちます。

こうして杏は、仕事も恋人もすべてを失い、絶望だけが残りました。

 

そうなると、哲との同棲も解消しなければなりません。

そこで、杏は呆然としながらも、哲と2人でマンションに向かいます。

 

部屋に入ると、哲は今までの事を杏に謝罪します。

しかし、放心状態の杏は、手元にあった酒の瓶を無意識的に掴みます。

 

そして、なんと、杏は哲の背後から、その瓶を思いきり振り下ろしてしまい…!?

すぐ泣く女に機関銃 5話 ネタバレ

一方その頃、杏が急にいなくなった事で、社内はザワついていました。

というのも、杏が昼休みに抜け出してから、カバンやスマホが置きっぱなしのままだったからです。

(杏は哲に会いに行ったまま、職場には戻らなかったようです。)

 

そこで、誰かが杏の家に行って荷物を届ける事になった際、小津が名乗りを上げました。

職場ではすっかり嫌われ者になった杏ですが、小津だけは「ある責任」を感じていたのです。

 

そこで、雨の降りしきる中、小津は杏の家に向かいます。

ところがその道中、杏が雨に濡れたまま、公園で呆然としているのを発見しました。

 

驚いた小津は、慌てて向かうと、杏はこともなげに言いました。

 

「哲を殺しちゃったから」

「家にはもう帰れないんだー…」

 

そういう杏の手には、割れた空き瓶が握られていました。

その時、小津は、杏が哲の後を追うように見えたようで、慌てて阻止したのです。

 

その時、小津の目は、涙を浮かべていました。

それを見た杏は、「心配…してくれたんだ…」と、少し感動を覚えました。

 

そして、その小津の真剣な顔を見て、「本当の優しさ」というものを感じ取ります。

そこで小津に心を開いた杏は、ポツポツと胸の内を明かしていきます。

 

今まで自分を空っぽに感じていて、それを認めたくなかったことを。

だからこそ、自分を守るために、小津や他人を見下していたことを。

 

しかし、こうして小津にすべてを打ち明けたおかげで、杏はあることに気付きました。

それは、「優しさを認められない方がみじめだ」ということです。

 

それから杏は、改めて取返しのつかない過ちをしたと認識します。

そして杏は、すぐに警察に向かおうとしました。

 

しかし、小津は「まだ息があるかもしれないでしょ!」と、強引に杏の手を取り、家に向かおうとします。

杏は「自首するから!」と抵抗しますが、小津は言いました。

 

「自分だけ楽になるのと、彼氏助けるのと、どっち取るんですか!」

 

その言葉に、杏は目を覚まし、哲の元へと走りだしました。

ところが…!?

 

哲は生きていた!?

家に入ると、哲は平然としていました。

「杏…と、…どちら様?」

 

杏と小津は安心して、その場で崩れ落ちました。

それからお互い事情を話し合い、哲は倒れてテーブルに頭をぶつけただけのようでした。

 

それから哲は、小津に言います。

今夜は杏と一緒にいて欲しいことと、自分の方が悪かったという事を。

 

杏としても、哲が生きていたのは喜ばしい事でした。

しかし、別れることはもはや決定事項です。

 

そして1人取り残された杏は「これからどうやって生きればいいんだろう…」と考えるのでした…。

 

すぐ泣く女に機関銃 6話 ネタバレ

それから哲は家を出ていきました。

小津は、哲の言う通り、杏と一夜を共にする事にしました。

 

その時、杏はまた小津に自分の事を打ち明けました。

 

子供の頃から何にも興味のもてる物事がなかった事。

自分には何もないから、好きなものがちゃんとある哲を好きになった事。

やっぱり自分はつまらないという事を。

 

しかし、それを聞いた小津は言います。

 

「わ…私からすれば、ちゃんと恋愛出来る人の方がすごいっつーか…」

「羨ましいですよ。正直…」

 

そう、杏は自分では何もないと思っていたけれど、杏は決して何もない人間ではなかったのです。

小津からすれば、杏だってすごいと思える一面があったのです。

 

けれど、杏は自分に何もないと思い込んでいたせいで、他人を羨んだり、妬んだりしていたに過ぎなかっただけだったのです。

そして、小津の言葉によって、杏はそれに気づくことが出来たのです。

 

こうして、2人は少しずつ打ち解け、夜が明けるころには、今までのわだかまりはすっかり消えてしまいました。

 

その日の別れ際に、小津は言いました。

 

「前に、つまらないっていったの取り消しますね」

「ここんとこのあんたは痛くって危なっかしくて、最高に面白かったので!」

 

杏は、一瞬喜びかけましたが、「結局全部悪口じゃない!」とツッコミを入れ、小津は笑いながら去っていきました。

 

そして、1人で残された杏は、これからどうやって生きていけばいいかを、また改めて考えました。

 

すぐ泣く女に機関銃 結末

それから、杏の生活はガラッと変わりました。

そして、本当の自分を改めて理解したのです。

 

「みんなや、誰かを幸せにしてみたい。」という、それこそが杏にとって、たったひとつの夢だったのです。

これまで、才能も趣味も夢もなく、特別な人間でない事がコンプレックスだった杏。

 

しかし、今は「それっぽっちの夢でも、そう思って生きてもいいのかな」と思えるようになったのです。

 

それから杏は、まずはこれまで迷惑をかけた職場の人たちから、打ち解け始めていきます。

次の彼氏はなかなか見つかりませんが、彼氏探しを楽しんでいるようでした。

 

そんな特別じゃない、ありふれた平凡な人生でも、大切なものがあちこちにある…。

こうして、そんな杏の人生が始まっていくのでした。

 

~すぐ泣く女に機関銃 おしまい~

すぐ泣く女に機関銃 感想

杏のように、「中身がない」とか「空っぽでつまらない」という感覚は、何となく分かります。

私自身も、才能や趣味がないので、余計に共感できました。

 

でも、だからと言って人生自体がつまらない事はないんですよね。

私は漫画や小説は描けないけれど、読むことは好きだし、アニメや映画も作れないけど、見て感動を覚えます。

 

だから、劣等感とか引け目とか感じるだけで損なんですよね。

 

そこで杏のように嫉妬や非難に陥ると、本当に負のループしちゃうので、そういう人にならないように気を付けないとですね。

出来ないモノは出来なくて、何が悪い!って感じです。

 

それでも楽しめる事はいくらでもあるわけですから、人生って本当に自由だと思います。

この漫画を読んだ後は、そんな爽やかさを改めて感じることが出来ました。

 

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