山田圭子先生の描く漫画「【1型】~この赤ちゃん1型糖尿病です~」。
今回は4話の内容をご紹介していきます!
ネタバレ注意です。
この赤ちゃん1型糖尿病です 4話のあらすじ
1型糖尿病患者の大隈愛は、転校先の小学校で病気が原因で周囲から距離を置かれていました。
しかし、高乃埼JSCというサッカークラブに所属し自分の居場所を見つけます。
クラスメイトの藤林誠も1型糖尿病の患者であり、彼はそれが原因で高乃埼JSCを辞めていました。
藤林は病気のことを隠しており、クラブのメンバーから反感を買っていました。
愛は辞めた理由を聞くために休日に藤林を山中の少年自然の家まで追いかけます。
藤林は病気のことを愛へと打ち明けますが、今更クラブへ戻ることなんかできないといいます。
そこで彼の病気を知った愛だったが、事故により愛と藤林は崖下へと滑落してしまいました。
そして、彼らはインスリンがない状態で遭難してしまったのです。
この赤ちゃん1型糖尿病です 4話 ネタバレ
藤林の声で愛は意識を取り戻します。
そこで彼らは、長い間インスリンを投与していないことに気づき絶句します。
藤林の母は誠が家に帰らないことを不審に思い、愛の家族、クラブのメンバーへと連絡します。
そこで、クラブの仲間たちは、藤林が一型糖尿病だったことを知り、動揺します。
「バカじゃねーのかあいつ!」
「何でも自分一人でやろうとすんじゃねーよ!」
相模は今までの藤林の行動の意味を知り、冷静になりました。
「おまえら明日の朝練サボるぞ!」
相模たちは二人を探しに自然の家へと向かうことを決意しました。
一型糖尿病患者の世界
二人は注射を打ってから丸一日たっており、高血糖になりかけていました。
藤林が何度も試したが崖を上ることはできませんでした。
愛は体調を崩し風邪をひいていました。
愛は自分を置いて一人で助けを呼んできて欲しいといいました。
「もうこれ以上藤林君に迷惑かけたくないんだ」
愛はサッカークラブで藤林の居場所を奪ったことに負い目を感じていました。
藤林は「俺の代わりならもうお前がいるだろ俺と同じ1型の!」という発言をしたことを思い出し愛に背を向け走り出します。
藤林は、病気のことを誰にも言わずずっと隠してきました。
愛は、自分がなんにも考えず病気のことを話したことで藤林に嫌な思いをさせていたのではないかと思いました。
そして、母親が父と別居していることも自分のせいだったとフラッシュバックします。
愛の母が病気のケアに奔走して家の手伝いをしなかったことを姑に責められていたことが原因でした。
「嫁がだらしないせいで愛が病気になったにきまっとるわ!」
姑に責められている母のことを思い出してしまいました。
その時、愛のところに藤林が戻ってきました。
そして一緒に行こうと手を差し伸べます。
藤林は愛のことを嫉妬してしまい、応援することができずひどいことを言ったと打ち明けます。
一型糖尿病は発症した時期によって患者の受け止め方が大きく変わります。
成長してから発症した子ほど、その子が作ってきた世界が壊れてしまいます。
愛は0歳発症だったため、小さいころに大した悩みもなかったといいます。
しかし、両親は愛を守るために別居したといいます。
愛は自分のせいで大切な人たちの世界が壊れてしまったと思い、自分を責めていました。
母について転校してきた愛だったがすごく怖かったと打ち明けます。
しかし転校先で藤林や相模、サッカークラブのみんなに出会えました。
愛は、だから藤林の世界もこわれてなんていないといいます。
その時、藤林と愛を呼ぶ声が聞こえます。
クラブのみんなが一生懸命探しに来てくれたのです。
藤林も呼ぶ声に応え、仲間を呼びます。
オオカミの遠吠えのように、仲間を呼びあいます。
二人は無事に見つかり、救助されました。
愛はぼんやりとした意識の中、父の背中に抱かれていることに気づき、父と母の世界は壊れていないことを実感します。
愛は父に、家族で暮らせる日が来るまで手紙を書くことを約束します。
新しい世界に誘う藤林
時は経ち、冬のサッカー大会本番の日になりました。
「藤林くん!そろそろ時間だよ!」
愛は血糖値を計っている藤林を呼びに来ました。
藤林は緊張しているのか高い血糖値を示しました。
愛はいいプレーができるようにと藤林の注射を打ってあげました。
藤林は愛の名前を呼びキスをしました。
愛はたまらず叫び、逃げ出してしまいました。
自分からキスをした藤林ですが顔を真っ赤にしてまた血糖値を上げてしまいました。
(お父さん また新しい世界がやってきたみたい)
今回は補欠の愛はベンチで顔を赤くし藤林を見つめながら思いました。
「行けーーっ!!高乃埼ーーっ」
ホイッスルの音とともに新しい世界がやってきました。
この赤ちゃん1型糖尿病です 4話の感想
一型糖尿病はかなり死と身近な病気であるからこそ、患者の人生に大きくかかわってくるものだと感じました。
同じ病気でも愛と藤林のように発症時期が違うだけで全くとらえ方の異なる問題になります。
この漫画のように、糖尿病が原因で壊れてしまう世界がある一方で新しい世界が生まれることもあるのかなと思いました。
作者の姉が一型の患者であるということもあり、リアリティのある表現が感じられます。
一型糖尿病というマイナーな病気の患者の気持ちに共感できる貴重な漫画でした。
というわけで、最終回のネタバレを終わります。
読んでいただき、ありがとうございました!