離婚してもいいですか? 1話のあらすじと感想

離婚してもいいですか? 1話

離婚してもいいですか? 1話 あらすじ

本作は漫画家でエッセイストでもある野原広子さんの、平和だけど不穏な家族を描いたコミックエッセイです。


主人公の志保は34歳、中小企業のサラリーマンで36歳の夫と、8歳と6歳の2人の男の子と住んでいます。

志保は結婚9年目でパート勤務するいたって普通の主婦ですが、毎日夫が家事育児に口は出すのに手は出さずな態度でモヤモヤしています。

それでも平穏な家庭を維持しようと我慢を続けてきましたが、胸の内は爆発寸前です。

そんな志保の様々な感情がリアルに交錯するエピソードが詰まった作品です。

離婚してもいいですか? 1話 ネタバレ

いたってごく普通の平和な4人家族の朝食風景から物語は始まります。


しかし夫は、せっかく志保が作ってくれた朝食よりも子どもたちよりもパソコンに一人夢中です。

そして志保が話しかけたことにはスルーして、もう何百回と聞かされた「目玉焼きには醤油」という話をひとりよがりに繰り広げます。

志保はこんなつまらない話をあと何千回聞かされなければいけないのかとうんざりし、目玉焼きには一生ソースをかけてやると思うのでした。

そして出掛けるときになって子どもが今日学校でなわとびがいると突然言い出すのです。

慌てて探す志保ですが、夫は自分ペースで歯磨きをしながらまるで他人事です。

しかも、「朝からうるさい」やら「しっかりしろよ」などとモラハラ気味な嫌味を言う始末です。

夫は子どもっぽい性格で、家事や育児に一切協力はしないのに口だけ出してきます。

やっと夫は会社へ出掛け、子どもたちは学校へ行き、ドタバタな朝が終わりました。

そんな慌ただしい朝を終えて、志保はすぐさまパートへと出掛けるのでした。

パート仲間に夫の愚痴を少し漏らしつつも、なんで怒ったり意見を言わないのかと言われてしまいます。

そう、志保はもう夫に何を言っても聞いてくれないし、なおらないと諦めているのです。

パートが終わり自宅に帰ってきた志保ですが、ゴミ箱にきちんと入っていないゴミや水でビショビショの洗面台を見てうんざりします。

洗濯カゴに入れてある靴下さえグシャグシャのままで、伸ばして入れて欲しいとお願いしてもいつも伸ばすのは志保の役目です。

夫は家のことや子どものことはもちろん、自分のことさえも志保に任せっぱなしです。

それでも今夜は帰宅した夫にもう一度靴下のことを言ってみますが、適当な返事だけで早速またグシャグシャに入れられてしまいます。

そしてさらに志保が言おうものなら得意の逆ギレで志保を見下すようなことまで言ってくるのです。

あまりの夫の態度に、志保は期待する自分がいけないのかとさえ思えてきました。

離婚してもいいですか? 1話 感想

側からみて幸せそうな家族でも、誰か一人の我慢で成り立っていたり、誰か一人でも幸せと思えていなかったらとても辛いことだと感じました。

志保を初め世の母親たちは、夫に不満を抱えつつも離婚の決定打はなく、自分を押し殺して家庭や子どもの幸せを守るために笑顔で生活しています。

それを分かっていないのは夫だけで、仕事だけしているのに偉そうで女性を見下していて、読んでいて志保の気持ちが手に取るように分かりイライラしました。


結局、志保は殴られてもモラハラ発言をされても離婚できないまま終わるのですが、毎日離婚を夢見て過ごす志保のラストが現実的で面白かったです。

というわけで、ぜひお読みいただきたい一冊です♪

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