和田依子(わだよりこ)先生の描く漫画「すぐ泣く女に機関銃」。
今回は第1話のネタバレ紹介していきます!
すぐ泣く女に機関銃 あらすじ
主人公のOL・本村杏は、献身的な性格で、「あなたの為に」と日頃から頑張っています。
しかし、本当のところは、他人に対する不満や言いたいことを抑えているだけで、我慢しているに過ぎないのでした。
そんな彼女は、はたから見れば「優しい女性」です。
しかし、その代わりに内心では人を見下すという、腹黒い一面もあるのです。
でも、本人はそんな腹黒い自分を認めたくなくて、悪口を考える時は、「悪い人じゃないんだけどね。」と必ず予防線を張っていました。
そんな彼女の人生は、楽しい事も特になく、退屈な事ばかりでした。
唯一の楽しみといえるものは、付き合ってから8年にもなる彼氏と、いつか結婚する事だけでした。
ところが、そんなある日、彼女の日常を崩壊させる出来事が起こり始めるのです…。
すぐ泣く女に機関銃 1話 ネタバレ
36歳を過ぎたアラフォー女子、本村杏。
見た目はゆるふわ系で可愛く、自他ともに認める「優しい性格」をしていいます。
例えば、アラフォー同士の女子会では、みんなが旦那の悪口の言いますが、杏はまったく言いわないのです。
一応、杏はまだ未婚という事もありますが、なにより彼氏の事が大好きなのです。
なので、女子会から帰った杏は、その日の出来事を、彼氏にこう話しました。
「みんな悪い子じゃないんだけどぉ」
「なんか逆に気の毒って感じだった~」
「わたしだったら、旦那様の悪口なんて言わないのになぁって」
それを聞いた彼氏からも「杏は優しいもんなー」と言われました。
しかし、杏が彼氏に求めているのは、そんな言葉ではありません。
内心では「いつになったらプロポーズしていくれるの?」と、彼氏との結婚を促しているのです。
しかも、彼氏とは同棲中なのに、このごろずっとレスの状態。
彼氏はいつものように「今日はごめん」と謝りながらも「落ち着いたらグアム行こうな」という約束をチラつかすのでした。
杏の退屈な日常
さて、そんな杏の生活ですが、本当は我慢や退屈の連続でした。
杏は、OLとして会社に勤めていますが、いつも愚痴を考えてばかりでした。
決してそれを口に出す事はしませんが、同僚や上司、部下について、思う所があるのです。
そんな杏は、どこか「上から目線」でもあり、内心では他人を見下していたのでした。
しかし、「悪い人じゃないんだけど…」というフレーズを使い、少しフォローすることによって、その腹黒さをひた隠しにしているのでした。
さて、そんな腹黒い杏ですが、彼氏との旅行を楽しみに頑張り、ストレスを我慢を続けます。
ところが、そんな杏に悲劇が起こります。
ある日、彼氏は趣味である車の部品を、ネットオークションで落札してしまったのです。
その車の部品は、とても高額で、グアムに行く資金がなくなるほどでした。
それに対して怒った杏は、彼氏を問い詰めます。
しかし、彼氏は逆ギレし、「俺だってストレスたまってんだよ!」とか「俺が頑張って稼いだ金なんだしさ!」と、言い放つのです。
それから2人はケンカになり、杏は1人でトイレに閉じこもって涙を流します。
もちろん、その涙は、旅行がダメになった事も理由の1つです。
それでけだなく、「このままだと結婚資金も貯まらないじゃない…」というのも大きな理由でした。
その後、彼氏は反省しますが、「今度埋め合わせするから」と、場当たり的な解決方法を提案します。
そんな彼氏に対して、杏は思いました。
「どうしてもっと真剣に考えてくれないの?」
「一体いつプロポーズしてくれるの?」
「いつになったら私、このつまらない日常から解放されるの…?」
その「つまらない日常から解放されたい=結婚したい」というのが、杏の本心なのでした。
嫉妬するアラフォー女子
そんな杏に、さらに追い打ちをかけるような出来事が起こります。
それは、同じ職場のOLであるヒグチが、プロポーズを受けたというニュースでした。
それを聞いた杏は思います。
「なんであの子はプロポーズされたのに、なんで私は…」と。
杏は嫉妬心を覚えながらも、昼休みになり、昼食を取る事にします。
その際、杏は、新卒のOL・小津とご飯を食べる事にしました。
小津は眼鏡をかけたオタク系女子で、いつも1人でいるような子です。
なので、ゆるふわ系女子な杏とは、タイプが全く違いました。
そんな小津とは、先ほどのヒグチの結婚の話題になりました。
その際、小津は、ヒグチの結婚相手が「49歳の男」という事を告げます。
ヒグチは25歳なので、いわゆる「年の差婚」というやつです。
その話を聞いた杏は、「なーんだ」と、内心で安堵を覚えます。
プロポーズをされたといっても、相手は50近くのオジサン、となれば、杏の「見下し」が発動!
杏は急にベラベラと饒舌になり、つい、ヒグチの悪口を言ってしまうのです。
「うーんわたしだったら、いくら焦ってても、その年の差で結婚は、無理だなぁ」
「相手の人もさぁ、よく彼女選んだよねー」
「人の好みって、人それぞれなのね~」
しかし、そこで小津は、ギロっと冷たい目で杏を見つめます。
それに気づいた杏はハッとして、慌ててフォローします。
「あ、ほらだって、ヒグチさんて、すぐ『えー』とかいうし」
「結婚して生活するってなったら、大変よねぇ」とごまかします。
一方で杏は、心の中ではこう思っていました。
「(違うの、今のは違うの)」
「(わたし、あんな子をひがむみたいな、惨めな人間じゃないのに)」
そして、「もちろん、悪い子じゃないとは思うけど…」と、いつものようにフォローします。
が、小津はそんな杏の態度に対して、キッパリと言います。
「あなた、”悪い人じゃないけど”って言いますけど」
「それってすでに悪口ですよね」
「そんなの、悪口言ってる自分を良く見せようとするための、ただの枕言葉ですよね」
その言葉に、杏は衝撃を受け、何も言えなくなりました。
そして、さらに小津は言います。
「昼になると、私の隣の席に来ますよね」
「”私のため”、みたいな顔されるの、正直キモいです。」
実は杏は、普段1人でいる小津を、勝手に「みじめで可愛そう」と見下していたのです。
だから、「私が一緒にいてあげなきゃ」と、よく小津の隣でご飯を食べていたのでした。
しかし、それを小津に指摘された杏は、泣きながら言います。
「私、せっかく”あなたのため”にって思ってやっていたのに!」
「そんな風に言うなんて、ひどいよぉ…」
そんな女々しくて腹黒い杏を、小津はこう評しました。
「あなたを見てると、この人は何のために生きてるんだろって思いますよ」
「毎日毎日つまらなそうな顔して」
「なんで毎日つまらないか、教えてあげます。」
「あなたがつまらない人間だからですよ」
そんな風に断言されてしまった杏は、絶望の表情を浮かべるのですが…!?
すぐ泣く女に機関銃 1話 感想
優しそうな性格なのに、他人を見下している主人公の杏。
その本性は、嫉妬深さと腹黒さをもった、なかなかの食わせものです。
しかし、本人は全くその自覚がないのが、面白いです。
「あなたのために」とか、「やってあげている」という親切心や、「悪い人じゃないけど」という言葉を使う事によって、正当化しているからです。
こういった、悪人になり切れない人、あるいは良い人を演じようとする杏に、リアリティを感じざるを得ません。
そんな杏に対し、後半から、小津さんの手厳しい発言が、どんどん飛び出してきます。
アラフォーなのに、新卒の後輩にここまで言われてしまった杏は、いったい何を思うのでしょうか?
第2話も気になるところです!
すぐ泣く女に機関銃⇒2話ネタバレ!