統合失調症日記 2話 ネタバレ【幻聴~誰にも理解されない症状~】

統合失調症日記

木村きこり先生の描く漫画「統合失調症日記」。

今回は2話のネタバレを書いていきます!

 

1話のネタバレはコチラ

前回までのあらすじ

美大合格を目指し、日々勉強していた木村きこりさん。

 

高校3年生のある日、幻覚、幻聴が現れ、彼女を苦しめます。

そんな彼女の病名は「統合失調症」。

 

神様からのお告げだと、思いついた意味不明な図を書き出す、突然踊りだすなどの奇行を繰り返したり、チグハグなことを言ったりします。

 

しかし彼女は、これらの症状がありながら、自分が病気だとは思わず、ただただ苦しむ日々を送ります。

 

友人からの誤解、周りからのいやがらせに、「(どうしてじぶんばかりが…)」と引きこもり、泣き出す彼女。

 

家でも暴れたり、母親を殺しかけてしまったりと家族の我慢は限界に。

 

ついに精神科を受診、統合失調症と診断されるのです。

 

病気と診断された木村さんは、不安と同時にホッとするのでした。

統合失調症日記 2話 ネタバレ

今回のお話は、木村さんにだけ聞こえる声、すなわち「幻聴」にスポットを当てたものになります。

 

幻聴ってどんなもの?

ある日、木村さんは友人とカフェでケーキを選んでいました。

 

友人は、「ケーキおいしそうだね。」というので、木村さんも「そうだね、何にしようかなー?」と返します。

 

そんな風に楽しそうに過ごしている木村さん。

 

ですが突然、「幻聴」という形で、統合失調症の症状は襲ってくるのです。

 

「(本当に食べるのー?クスクス)」

 

いきなり聞こえてきた声に、「(もしや・・・またおまえたちか!)」と木村さんは思います。

 

その声の主こそ「幻聴」でした。

 

幻聴とは、周りの人間には聞こえるはずのない声のこと。

 

統合失調症である彼女には、それが聞こえてしまうのです。


カフェでケーキとコーヒーを頼むなんてことは、誰にでも経験があるでしょう。

 

しかし彼女には、そんな日常に幻聴が加わります。


「(ケーキ食べるんだってよ。クスクス)」

「(いつも太る太るいいながら食べるんだよ)」

「(アンタみたいな豚に食べられてケーキもかわいそうよ。クスクス)」


しかも、なぜか木村さんを悪く言うようなことが多いです。


また、幻聴ではあるものの、木村さんからしたら、本当に言われているような気になります。

 

なので、せっかく食べようとしていたケーキを我慢して、コーヒーだけにしてしまいます。

 

このように、幻聴に引っ張られて、意見を変えてしまうこともよくあるそうです。

 

そして、このようなことが起こると、友人との空気もぎくしゃくしてしまうようです…。

 

私の中にいる3人

木村さんには、おもに3人の声が聞こえます。


1.野太い男の声

2.甲高い女の声

3.小さな子供の声


実際の漫画では、この3人がとても悪そうな目つきをして現れています。

 

名探偵コ〇ンに登場してくる、黒ずくめの犯人のような感じです。

 

また、それぞれの悪口には個性があるようなので1人1人見ていきましょう。

 

1番目の野太い男の声は、主に「容姿のこと」などを言ってくるようです。

 

例えば、

「よおブス」

「おまえなんかが化粧したって仕方がないんだよ」

「色づきやがって誰徳なんだよ」

など…。

 


次は、2番目の甲高い女の声です。

 

木村さんは、絵の仕事をしています。


そこで、出来の良い絵が完成して、上司に見せようとするときに「甲高い声の女」が現れて言います。

 

「コレがいいできなの?」

「構図がよくないと思うし…」

「描き込みすぎってカ・ン・ジ」

 

と、仕事をしていると聞こえてきます。

 

しかしこれが的を射ているようで、木村さんとしてはやっかいなことでした。

 

実際に上司からも同じような注意を受けてしまいます。


3番目位は、小さな子供の声です。

 

子供は、ひたすら奇声を発して騒ぎます。

 

「(キャハハハハ)」

「(キャーハハハハハ)」

 

しかも、寝ようとしているときに、奇声が頭の中に聞こえてくるのです。

これでは、眠れるものも眠れなくなってしまうのでした…。

 

症状を抑える投薬治療

友人に、幻聴のことを相談すると、こんなことを言われてしまいました。

 

「それって木村さんが心の中で思ってる声なんじゃないのー?」

「そういう声ってみんな聞こえるものよー。心が強ければ大丈夫!」

 

しかし、木村さんは、このような意見に納得できません。

 

友人は、自分のように経験していないから、そんなことが言えるのです。

 

木村さんからしたら、幻聴は、自分が思ってもいないことを言う、「人格を持った人間の声」なのです。

 

また、どのように幻聴が聞こえていたかというと、耳の後ろから突然話しかけられているという感じだそうです。

 

そんな幻聴を打開するため、ひいては、統合失調症で大事なことが、投薬療法です。

 

その際、薬を決められた量を、きっちり飲むことが重要なのです。

 

もちろん、木村さんも薬を飲んでいます。

 

しかし、幻聴が強いと感じるときに、薬を飲んでも症状が消えるわけではありません

 

彼女の場合は、「幻聴が幻の声だと自覚するために飲む」のです。

 

ですが、薬の効果が続く時間には、限りがあるようです。

 

せめてもの救いは、薬を服用した時に聞こえてくる幻聴は、彼女をほめてくれる事です。

 

その時は、木村さんは少し嬉しそうにします。

さらには、一人ではしゃいでしまうこともあります。

 

それは、周りから見て、怪しい人になっていることもしばしば。

(そんな時はたいてい薬の飲み忘れみたいです。)

 

そんな彼女としては、薬がすべてだとは思っていないようですが、薬のこと「大切なパートナー」と表しています。

 

幻聴により困ったできごと

木村さんは、たいていのことは薬などで対処できます。

 

しかし、困るのは、人の話の聞き役に回っているときです。

 

例えば、友人の恋愛の愚痴を聞いている時です。

 

「彼氏がさー、ひどいの。」

「浮気したあげく別れてくれって!」

 

こんなどこにでもありそうな相談ですが、木村さんの場合は違いました。

 

友人だけでなく、その側には「もう一人の存在」がいるのです。

 

幻聴の声は言います。

 

「(キャハハ)」

「(ちょっと!今はやめてよ!)」

「(ルンタカルンルン ルンタカルンルンルー)」

「(おーまーらーはークーズゥゥゥ)」

 

そんなうるさい声に、木村さんはキレて叫びます。

 

「だまれぇぇぇぇ!!!」

 

それに対して、友人はびっくりして言います。

 

「黙れってどういうこと!?」

 

当然、幻聴が聞こえない友人は、自分がキレられたと思ってしまいます。

 

こんな風に、完全に相手に誤解されてしまうのです。

 

そんなこともあり、木村さんは反省して、次のように気を付けるようにしました。

 

まずは、勇気を持ってカミングアウトし、状況を伝える事。

 

次に、相手の話に、なるべく声に出してあいづちを打つ事。

 

そして、時間がかかってもちゃんと話を聞く事です。

 

このように、会話のキャッチボールをする事が、幻聴を聞こえにくくするカギだと彼女は考えています。

 

さて、キレて邪魔ばかりしてくる幻聴ですが、時には役に立つこともありました。

 

例えば、木村さんが遅刻して、慌てて家を出る時です。

 

そんな時、幻聴は冷静に言いました。

 

「(おいブス カギ忘れてるぞ)」

 

~統合失調症日記 3話に続きます~

 

統合失調症日記 2話の感想

自分が病気だとわかり、どう接すれば相手に誤解されずにうまくやっていけるか。

 

木村さんの苦労は、漫画に描かれている以上のものだったでしょう。

 

当事者の苦労を軽減し、良好な関係を築いていくには、周りの理解も必要なのです。

 

さて、「統合失調症日記」2話のネタバレについて紹介しました。

次回は3話をネタバレしていきます!

 

統合失調症日記⇒3話ネタバレ

 

 

 

 

オススメ漫画

朝霧〜高貴な閨の指南役〜