インパクトのある表紙と内容でお馴染みの漫画、「ブス、逆襲するってよ」。
当サイトでは、以前に「ルサンチマンの女」~「次元を越えた福笑い桃子」を、紹介させていただきました。
https://mangacheki.com/%e3%83%96%e3%82%b9%e9%80%86%e8%a5%b2%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%82%88/
今回は、その続編にあたる作品をネタバレしていきます。
そのタイトルは「シンデレラブスの蹉跌(さてつ)」です!
前編後編と共に、結末までをネタバレしていきたいと思います♪
ちなみに「蹉跌(さてつ)」の意味は、「物事が上手くいかない事」を言うらしいです!
果たしてどんな内容なのでしょうか…!?
シンデレラブスの蹉跌 前編 ネタバレ
主人公、田沼和味は22歳の女子大生です。
大学時代の成績も優秀なので、就職にも困らない…と思いきや!?
残念ながら、和味の顔は絶望的にボロボロでした。
目の周りは腫れぼったく、鼻の穴も大きく、歯並びもガタガタで、顔の骨格も歪なのです。
そのせいで、面接官たちからは恐れられてしまい、就活は全く上手くいかなかったのです。
そんな和味は、結局、とあるベンチャー企業の元で、清掃員の職にこぎつけました。
その会社の神林社長は「28歳でイケメン」というエリートで、女性社員からの人気も厚い好青年です。
最近テレビにも出るほど有名で、めったに会社に現れない程の多忙を極めます。
しかし、今日はその社長が直々に本社に現れたという事で、社内はザワついていました。
もちろん、和味も神林社長のイケメンぶりに目を奪われてしまいました。
今日は、そんな社長室の清掃という事で、落ち度がないように慎重になります。
すると、和味は部屋が殺風景であることに気付き、生け花を飾る事にしました。
その時、ちょうど社長が訪れると、その花に目を奪われ、何かを考えました。
その姿をみた和味は「かっこいい…!」と乙女のようにドキドキするのでした…!
イケメン社長との禁断の関係!?
しかし、イケメンのエリート社長が自分に見向きなんてするわけがありません。
和味はその自覚があったので、夢を見るだけでした。
ところが!!
翌日、和味は社長からご指名で呼び出されてしまったのです!
「どうしよう…、何かやらかしちゃった…?」
和味は恐る恐る、社長室に向かいます。
ところが、社長は怒るどころか、和味を褒め始めたのです。
というのも、前日飾った花がたいそう気に入ったばかりか、和味の細かな気配りに対して、感動を覚えたというのです。
そして、「あなたのような人を捜していました。ぜひ、秘書になって欲しい」と、お願いされてしまったのです。
和味はもちろんOKし、恋の予感を覚えます。
しかし、改めて鏡を見て、「それはないか…」とガッカリするのでした。
さて、こうして清掃員から秘書に大抜擢された和代ですが、すぐに陰りが見え始めます。
というのも、実は他にも社長秘書は何人かいて、全員それなりの美人でした。
その中で和味の顔は特徴的なので、明らかに浮いているのです。
そのせいか、やがて、和味は他の秘書たちから、いじめや嫌がらせをされてしまいます。
例えば、和味は面倒で難しい仕事ばかりを押し付けられたりするようになります。
それでも社長だけは和味の味方として励まし、和味もそれによって自信を身に着けるようになっていきました。
すると、和味にも変化が見え始め、徐々に自分の才能に目覚めていくのです。
特に和味は記憶力が半端なく、人の顔や名前、特徴など、さまざまな情報を瞬時に覚えられるのです。
そのおかげで和味は人物情報データベースとして、大多数のパーティでも大活躍し、秘書としての仕事も上場!
こうして、和味は、社長からの絶対的な信頼を得ていくのです。
その反面、他の秘書たちからの嫉妬もされるようになりますが、和美の自信は強固なものとなっていました。
なんといっても、和味の気配りは半端なく、他の追随を許さないものがありました。
たとえば、社長のためにと、栄養のバランスを考えたお弁当まで手作りをしてたのです。
そこまでするのかと驚く秘書たち。
そこで、和味は他の秘書に対して、得意になって言いました。
「これからの秘書は、栄養管理も仕事のうちですかね~」
こうして、圧倒的にライバルと差をつけた和味は、やがて社長と二人きりで高級ディナーに誘われます。
その時、和味は社長の気持ちが何となくわかっていました。
もちろん、自分はブスだけど、ここまで好意的にされてしまえば、脈があってもおかしくありません。
そして案の定、社長は和味に好意を持っている事を告げ、夜景の見える場所でキスを交わすのですが…!?
シンデレラブスの蹉跌 後編 ネタバレ
それから和味と社長は一晩を共にしました。
和味は人生で初めての幸せを経験します。
社長も愛の言葉をささやき、このままゴールインするかに見えました。
ところが、ここから和味の絶望が始まっていくのです。
ある日、社長は和味にこう命令しました。
「重要な書類を、相手の社長に届けて欲しい」と。
和味は秘書として、そして社長の為にと嬉々として承諾します。
ところが、相手社長の元へ行くなり、和味はベッドへ連れ込まれ、レ〇〇まがいの事をされてしまうのです!
意味も分からず襲われ、泣き崩れる和味は、「この事は絶対に社長にバレたくない…」と思いました。
一方で相手社長は「これで、オタクの社長の借りは返した」という意味深なことを述べてその場を去っていきます。
これが、社長の仕組んだ罠だとは、この時和美はまだ知る由もなかったのです…!
社長との破局!?
そして、会社に戻った和味は社長から、「この売春婦が!」と罵られてしまいます。
和味は誤解だといって、社長の足にすがりながら「お願い捨てないで!なんでもするから…!」と懇願しました。
しかし、社長は聞く耳を持たず、和味に別れを告げ、去っていきました。
和味は社長の純真な思いを裏切ってしまったと、絶望に浸ります。
しかし、本当の絶望はここからだったのです…!
絶望の始まり!
愛する社長を失った和味はもう、放心状態でした。
呆然としたまま、帰りの電車を待合室で待っていました。
ところが、その時、周りから何やら奇妙な会話が聞こえてきました。
「何度見ても笑えるよね、あの勘違いブス女」
「見てる見てる、その番組、ネットじゃ話題よね!」
和味は「ブス」「番組」というワードが引っ掛かり、その会話を詳しく盗み聞きする事にしました。
「これからの秘書は、栄養管理も仕事のうちですかね、とか言って!」
「あの弁当、ゴミ箱に捨てられてるのに~」
和味はその会話を聞いて、「まさか自分の事を言っているのでは!?」、と思い、ネットで検索をしました。
すると、なんと和味のこれまでの行動が全てが、「ネット番組」にアップされていたのです。
幸い、顔にはモザイクがかかっているので、身元はバレていないようでした。
しかし、和味が仕事で苦戦している様子や、自分の手作りの弁当が捨てられている様子、そして先ほど社長に振られた直後の様子などが、動画でアップされていたのです。
「一体、だれがこんな番組を…!?」
もちろん、思い当たるのは社長しかありません。
そこで、翌日、和味は社長を問いただします。
すると、社長はニヤニヤ笑いながら、すべてを語り始めたのです…!
全てが仕組まれた罠!?
社長と和味とのこれまでの恋愛は、実は全て演技だったのです。
でも、なぜ一体なぜそんなヒドイ事をしたのか!?
それというのも、社長は金も権力も美女も手に入れて、満ち足りた半面、何かが物足りなかったのです。
そこで、和味を見て思ったのが「他人の人生が欲しい」という事でした。
それこそ、和味のようなどん底人生の女が、勘違いして調子に乗って成功した後、すべてを失う人生が見たいと思ったのです。
そして、それをすべて動画で撮影し、世界中に配信しようと思い至った、というわけなのです。
そして、その動画は、人気が人気を呼び、視聴者は爆発的に増えました。
その結果、会社にとっても莫大な利益につながったのです。
それを知った和味は、あまりのショックで涙を流しました。
しかし、圧倒的に悔しさが上回り、会社に対する復讐を決意したのです…!
ブス女の恐怖の復讐と結末!
そして、和味は恐るべき行動力と記憶力で、いとも簡単に社長のPCのパスワードを破ります。
(この辺りは実際に漫画でご確認下さい♪)
それからPCにあった顧客情報と、社長の個人情報を盗み取り、ネット中にバラまく事に成功したのです!
その結果、会社の不祥事としてニュースで大きく取り上げられ、株価も大暴落しました。
さらには社長の元には、これまでの女性関係から、その筋の人まで現れ、一気に地獄へと叩き落されたのです!
「一体、誰が情報漏洩したんだ~!」と泣き叫ぶ社長。
さらに、その様子までがバッチリと撮影されていて、ネットにその動画が拡散されていました。
もちろん、情報漏洩と動画投稿者の正体は和味です。
そして最後に、和味はニヤリと笑いながら、勝利宣言をするのでした…!!
ブス、逆襲するってよ シンデレラブスの蹉跌 感想
前半の、型通りに順調なシンデレラストーリー。
そして、後半からの怒涛の種明かしと転落と復讐!
このシリーズでは、普通に幸せになるパターンも面白いと思っていましたが、やっぱり裏があったのですね~。
しかし、後半の追い上げが本編でも結構スピーディだったので、実際に読んだ方が分かりやすいかもしれません!
それにしても、ブス逆襲シリーズって、読んでいて痛快です!
ブスという名の社会的な弱者が、強者に勝つという逆転劇は、どこか心が躍るものがあります!
このシリーズは結構面白いので、興味のあるかたはぜひ読んでみて下さい♪